大判例

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仙台高等裁判所 昭和26年(う)1165号 判決

誣告罪を構成するには必ずしも氏名住所等の明示を必要とするものではなく、申告者の為した申告により捜査官をして特定の人に対して特定の犯罪行為あることを認知せしめよつて犯罪の捜査の取調を促すべき程度であれば足りるのである。これを本件についてみれば被告人の本件告訴状の全文及び其の前後の事情を綜合すれば被告訴人は後藤幸雄等を指示するものであることは容易に看取し得るところである。また誣告罪は人をして刑事又は懲戒の処分を受けしむる目的を以て虚偽の申告を為すことによつて成立し特に犯人においてこれを希望することを必要とするものではない、しかして被告人は昭和二十四年四月二日家宅捜査を受けた際自宅に置いてあつた金二千円を窃取せられ皿等を破壊されたことはいずれも虚偽の事実であることを認識しながら敢て申告したものであることは原判決挙示の証拠を綜合して十分認められるのであつて被告人に犯意がないとはいいえない。

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